「勉強しなさい!」は逆効果?子どものやる気に火をつけるコツとは

公開日:2023/10/15

子どもが遊びやゲームに夢中になっていると、親はつい「勉強しなさい!」と言ってしまいがちです。しかし、「勉強しなさい」というのはむしろ逆効果であり、子どもが勉強を嫌いになってしまう可能性があります。そこで本記事では、なぜ「勉強しなさい」と言うのが逆効果になるのか、子どものやる気を効果的に促すコツなどを解説します。

「勉強しなさい」は本当に逆効果になるのか

2011年に首都圏の保護者を対象に実施された「第4回子育て生活基本調査」によると、「勉強しなさい」という指示はあまり効果的ではないことが示されました。

さらに、声かけされた小学生の平日における一日あたりの平均勉強時間を比較すると、指示を受けた子どもの平均勉強時間はベネッセの算出によれば57.6分であったのに対し、指示を受けていなかった場合の平均勉強時間は53.3分となり、わずか4分の違いしかありませんでした。

このことから、「勉強しなさい」という指示が子どもの勉強時間を劇的に増やす効果は、ほとんどないことがおわかりいただけるかと思います

さらに、親が子どもに「勉強しなさい」と言うのは、むしろ逆効果であるという指摘もあります。

というのも、勉強に対して強制的に指示されることで、子どもの学習意欲が減退してしまう可能性があるからです。また、あまりしつこく言い続けると、子どもや親に対して嫌な印象を持つ可能性もあり、親子関係に悪影響を与える懸念もあります

なぜ「勉強しなさい」というと逆効果になってしまうのか

「勉強しなさい」という指示が逆効果になるのは、心理学における「心理的リアクタンス」の働きにあります。心理的リアクタンスとは、「選択の自由を奪われたときに、命令に反発しようとする性質のこと」を指します。

つまり、人間は「しなさい」「してはいけません」といった強制的な命令や指示を受けると、自分の自由が制限されたと感じ、その自由を取り戻すために反対の行動をとる傾向があるのです

子どもに対しても同じで、「勉強しなさい」と言われると、「制限された自由を取り戻したい」という反発心が生まれ、勉強への意欲を失い、ゲームや遊びをしたいという気持ちがより高まります。

そのため、「勉強しなさい」という声かけは心理学的に効果が薄いと言えるのです。勉強してほしいという思いから、つい声をかけてしまいたくなるものですが、心理的リアクタンスを理解し、より効果的なアプローチは何かを考えることが重要です

親が子どもの自主性を尊重し、学習に対してポジティブな姿勢を育むような環境を提供することで、子どもの学びに対する意欲を高めることができるでしょう。

「勉強しなさい」以外で親がとるべき行動は?

子どもに対して「勉強しなさい」という指示があまり効果的ではないことがわかりましたが、親が子どもの学習意欲を高めるためにどのようなアプローチを取れば良いのでしょうか。

たとえば、子どもと将来の話をすることが方法のひとつです。「第4回子育て生活基本調査」によると、親が「子どもと未来のことを話す」と答えた小学生の平均勉強時間は、話をしない子どもよりも17分も長いことがわかっています。とくに小学6年生では、将来について親と話す子どもの平均勉強時間は、そうでない子たちよりも34.2分も長い結果となりました。

将来について子どもと話す機会を積極的に持つことで、子どもが具体的な目標を持ち、それに向かって自発的に勉強に取り組む意欲が高まる可能性があるといえるでしょう。

また、「第4回子育て生活基本調査」によると、親子で勉強の計画を一緒に立てると子どもの勉強時間が長くなる傾向がありました。親が子どもと一緒に勉強の計画を立てることで、具体的な勉強の方法が自然と決まり、子どもが取り組みやすい環境となるため、学習意欲を高められるといえます。

このほか、子どもの興味を引き出し、夢中になれる物事を見つけることも大切です。興味を持ったことに熱中する体験は子どもの成長過程において重要であり、好きなことに夢中になることで自然と勉強への関心や学習意欲が高まることもあります。

子どもの興味を理解し、その興味に対して全面的にサポートすることで、自然に学べる環境を構築できるでしょう。

このように、子どもの学習意欲を高めるためには、親と子どものコミュニケーションを大切にし、将来の話を通じて目標を持たせること、勉強の計画を一緒に立てること、興味を引き出すことが重要です。

親のサポートと理解が子どもの学習のモチベーションにつながり、将来の成長をサポートする貴重な要素となることでしょう。

まとめ

親が子どもに「勉強しなさい」と言うのは、子どもの学習意欲を失わせる原因になる可能性があります。実際に、声かけをした場合と、そうでない場合を比較した調査では、勉強時間にほとんど差がないことがわかっており、心理学における「心理的リアクタンス」では、むしろ逆効果であると考えられています。そこで、子どもの学習意欲を促すためには、直接的な表現ではなく、将来の話を通じて目標を持たせるたり、勉強の計画を一緒に立てたりすることがおすすめです。

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