自分が文系か理系かわからない!文理選択の考え方・方法とは
大学進学を控えた高校生は、文系コースと理系コースを選択する文理選択について悩むことがあるでしょう。将来の進路を決める重要なポイントであるため、どちらを選択すべきか慎重に判断しなければなりません。そこで本記事では、そもそも文系と理系では何が違うのかを解説したうえで、選ぶときのポイントを解説します。
そもそも文系・理系ってどう違うの?
文系と理系の最大の違いは、学問のアプローチと学び方です。
文系は人文学や社会科学に焦点を当て、主に言語や文化、社会の構造を研究します。大学のカリキュラムでは、2年生または3年生からゼミが始まり、基本的には週に1回の頻度で行われます。
そのため、文系の学部は比較的拘束時間が短く、自由に使える時間が多めです。文系の学生は自由な時間を活用して、サークル活動やアルバイトに力を入れる学生が多いのも特長といえるでしょう。主な就職先としては、営業職や事務職、税理士、公認会計士、弁護士、裁判官、臨床心理士などが挙げられます。
一方、理系は自然科学や工学などに関連する分野を学び、実験やデータ解析を通じて実証的な知識を習得します。理系の学生は、文系と比較すると実験や課題の提出が多いことが特徴です。
また、3年生からは研究室に所属し、4年生になると研究室中心の生活が始まります。この時期からは、研究や実験に多くの時間を費やすことになるのが基本です。理系の主な就職先には、技術職や研究職、エンジニア、プログラマー、建築士、医師、薬剤師などがあります。
このように、文系と理系は学び方や将来なれる職種などが大きく異なります。文系は人間社会や文化を重視し、自由な時間を活用して多様な活動に取り組む大学生活を送りやすいです。一方で、理系は実験や研究を通じて、専門的な知識やスキルを身につけることが求められます。文系・理系の特性を踏まえながら、自分の興味や適性に合わせた進路選択をすることが重要です。
文系・理系を選択する際のポイント
文系と理系のどちらを選ぶかは、その後の人生に大きな影響を与えることになるため、ポイントを押さえて選択することが大切です。
まず、興味のあることや学びたいことを基に選択するのが重要です。学んできた科目の中で、面白いと感じたものや、もっと深く学びたいと思った内容があればそれを軸に進路を考えてみてください。
歴史や文学、社会学など人間や社会に関連するテーマに興味を持っている場合は文系がおすすめです。一方、理系の学生は、数学や物理、生物など自然現象や技術に興味を持つことが多いでしょう。自分の関心がどちらに向いているのかを見極めることで、大学生活で充実した学びが得られます。
次に、将来就きたい職業ややりたい仕事を考慮することも大切です。文系では営業職や事務職、法律関係の職業などが一般的ですが、理系ではエンジニアや研究職、医療関連の職業に就く方が多くなります。将来的にどのような仕事に就きたいか、どのようなライフスタイルを送りたいかを考えることで、進むべき道が見えてくるでしょう。具体的な職業像を持つことで、そのために必要な知識やスキルが明確になり、学びのモチベーションも高まるでしょう。
また、行きたい大学や学部の受験に必要な科目を考慮して、文理選択をする方法もあります。文系と理系で学べる内容が異なるため、受験科目が自分の得意分野と一致しているかを考えることが重要です。たとえば、理系を目指すのであれば、数学や理科系の科目を重点的に学ぶ必要があります。
学ぶのが楽しい・好きなどポジティブな感情を大切に!
大学に進学してから後悔しないためにも、文系と理系の選択は、ポジティブな感情を重視することが成功の鍵となります。文理選択を行う際に大切なのは、単に「得意か、不得意か」という視点だけではなく「好きか、嫌いか」といった感情に注目するようにしましょう。勉強が楽しいと感じる科目を選ぶことで、自然と成果を上げやすくなります。
たとえば、「数学が苦手だから文系を選ぶ」といった消極的な理由で進路を決めると、将来的に自分が本当に進みたい道にたどり着けなくなる可能性が高まります。また、科目の得意・不得意で進路を決めてしまうと、受験勉強の途中でモチベーションを保てなくなることも少なくありません。
苦手な科目に対するネガティブな気持ちが、全体の勉強への興味を失わせてしまう可能性があるからです。好きなことであれば学習はより楽しく、充実したものになり、自然と学習に対する意欲も高まるはずです。大学受験は、将来の進路における通過点に過ぎません。文理選択では自分の好奇心を大切にし、興味のあることを追求する姿勢が重要です。
まとめ
文理選択は、大学卒業後の職業に関連する重要な選択です。そのため、自分自身が何に興味があるのか、将来どのような仕事をしたいのかに応じて選択することが大切です。高校生のときに科目の得意・不得意だけで選択してしまうと、大学で学びたいこととは異なる学部に所属してしまったり、将来なりたい仕事に就けなかったりする可能性が高まります。そのため、自分の将来像をイメージして、後悔のないよう逆算して文理選択を行うようにしましょう。